近年、熱中症対策として、飴、とくに塩飴が注目されています。
1,汗で失われる塩分の補給が必要
暑い環境で大量に汗をかくと、体内から水分だけでなく塩分(ナトリウム)などのミネラルも失われます。水分補給の際に水やお茶などを飲むだけだと、塩分が不足して体内の電解質バランスが崩れやすくなり、熱中症リスクが高まります。塩分を含んだ飴(塩飴など)は手軽にナトリウムを補給するのに役立ちます。
2,糖質補給によるエネルギー維持
発汗で失われるのは塩分だけではありません。長時間の暑さの中で活動すると、エネルギー源である糖分も不足しがちになります。塩飴などには糖分も含まれており、短時間で血糖値を補うことで疲労感の軽減につながります。
3,唾液分泌促進と口渇感の緩和
飴をなめていると唾液が分泌されやすくなり、口の中の渇き(口渇感)が和らぎます。喉の渇きを早めに自覚できるため、水分補給のタイミングを把握しやすくなるという側面もあります。
4,手軽で携帯しやすい
飴はかさばらず賞味期限も長めで、どこでも簡単に摂取できる点が利点です。炎天下でのスポーツや屋外作業、行楽など、熱中症が懸念される場面で携帯しやすく、必要なときにすぐ補給できるというメリットがあります。
このように、飴(特に塩飴)は「不足しがちな塩分と糖分を手軽に補給しながら、唾液分泌を促して水分摂取を意識づける」という点で、熱中症対策として注目されています。
ただし、糖分の摂りすぎや塩分の過剰摂取には注意が必要で、飴だけでなく適切な量の水分補給やバランスの良い食事と組み合わせることが重要です。
スポーツドリンクと飴
スポーツドリンク(ポカリスエット的な、アクエリアス的な)は汗で失われる水分、ナトリウム、糖分をまとめて補給できるため、大量に汗をかく場合は効率的です。
一方で塩飴は携帯しやすく、手軽に塩分や糖分を摂れるものの水分は補えません。
したがって、素早く体を回復させたいときはスポーツドリンク、こまめな水分補給ができる状況で塩分をプラスしたいときは塩飴、という使い分けがおすすめです。
併用すればより効果的ですが、糖分や塩分の過剰摂取には注意が必要です。
涼しさそのものによって熱中症対策を行う場合は、扇風機が有力です。
※業務用です。ご家庭用や携帯用ではありません。